【尾道市】今と昔を繋ぐ龍の存在を感じて「高見龍王祭」11/8(土)開催
2025年11月8日(土)、高見龍王祭が開催されます!!
初めて耳にするお祭りですが、2025年2月11日に行われた「いわやごったにまつり」をキッカケに興す流れとなったお祭りとのことです。向島の洋らんセンターにて10時から15時、奉納舞・唄・音、綱引き、マルシェ、ワークショップあり、みんなで楽しみ、みんなで創るお祭りです。

前回「いわやごったにまつり」レポート
前回は、2月の寒い季節にもかかわらず、常時300人が行きかう大盛況のお祭りだったそうです。私も家族で参加したのですが、大人は猪の肉まんを食べたり温かい飲み物でほっこりしながら音楽LIVEで体を動かしたり、子ども達は餅つきやワークショップに参加したり広場を走り回ったり、わいわいと楽しいお祭りでした。

そもそも、龍神様とは?
高見龍王祭のポスターは、龍が山を包みこんで里を優しく見守っているような、神聖さを感じるデザインがされています。
日本における龍神様は、自然界の力を司る神霊的な存在で、古くから水を司る神様として信仰されてきました。漁業や農業の豊作を願う神として、また、水害を防ぐ神様としても日本各地で崇められています。水は、多すぎると洪水や土砂災害を招き、少なすぎると干ばつとなり生き物が生存できない、自然界の循環において絶妙なバランスで存在するとても大切なものです。

前回の岩屋山から、なぜ高見山へ?
今回も祭りを主催されている「むかいしまをまつり隊」の平田のりこさん(以下、のりこさん)に、お話を伺いました。
前回の「いわやごったにまつり」の後、地域行事のお手伝いのため、岩屋山を清掃中に、「高見岩龍王神」が祀られている場所が偶然発見されたんです。これは地元の人も誰も知らない、驚きの新事実でした。
この発見をキッカケに調べていくと、岩屋山だけでなく、高見山には「高見龍王神」、そして浄土寺にある瑠璃山には岩屋山と同じ「高見岩龍王神」が祀られていることがわかったんです。三つの場所に「高見」という名を持つ龍神様がいることから、自然と高見山へと意識が向くようになりました。
実は、前回の祭興しの初期段階から、「岩屋山も大切だけど、高見山も尾道にとって重要な場所だよ」と多くの方々から言われていたことも大きかったですね。さらに、向島と尾道本土側が同じ「高見」の名で繋がっていることから、高見山が向島ひいては尾道全体の龍のエネルギーの起点となる、重要な場なのではないか、という意識が高まっていきました。これらの経緯を経て、今回、高見山をお祀りする「高見龍王祭」の開催に至ったんです。
のりこさんは、今回の「高見龍王祭」が、前回のお祭りがあった向東町の岩屋山から、向島町の高見山へと舞台を移し、地域をより広く向島全体へと巻き込んでいること、そして、関わる人同士の繋がりも先のお祭りからの縁で広がっていることを強く感じていらっしゃいました。

そして、今回の高見龍王祭に向けての想いも聞かせていただきました。
のりこさんよりコメント
尾道生まれ、尾道育ちにも関わらず、尾道のことを知らずにいました。
去年の夏に初めて知った岩屋山の存在、天然の風水と言われる尾道三山(瑠璃山、愛宕山、大宝山)と岩屋山の繋がり。
そして、今回「龍」というキーワードから、向島島内の山の繋がり、向島と尾道本土の繋がり、四国と尾道の繋がりを知る流れとなりました。
こうして尾道で、今私たちが暮らすことが出来ているのも、大きく高い視点で土地の繋がりを感じ、自然界を司る龍神に祈りを捧げ、天地繋がる暮らしを営んでいた尾道で生きた先人たち、先人たちが残した文化を繋いでいこうとする地域の方々の、これまでと今があってこそだと感じています。
少子高齢化などの社会の変化で土地の文化は衰退する傾向にある今、一人一人がまず知り、意識を向け、この土地でともに生きていることに感謝しお祝いする、おまつりがそんな時間になりますように。

尾道という名前は、龍の尾の道が由来という説があったり、竜王山が各地にあったり、龍にまつわる伝説が多くあったりと、歴史的に龍と深い関係にある土地です。だからこそ、龍神様への信仰は、この地域の文化と人々の心に深く根付いてきたのかもしれません。
余談ですが、お祭りの際の奉納舞を着物ですることに絡めて、当日和装(着物や法被など)で来場された方には抽選でプレゼントが当たる企画もあるそうです。
11月8日(土)に行われる高見龍王祭、今と昔、龍神様、尾道という土地に想いを馳せるお祭りです。ぜひ参加してみてくださいね!!
向島洋らんセンターはこちら↓





