【東広島市】5月5日、福成寺の火渡り神事—炎が燃えたあとを歩く、祈りの儀式。
ゴールデンウイークいかがお過ごしでしょうか? 東広島市のおすすめイベントについてご紹介します。
広島県東広島市にある福成寺では、毎年5月5日に「柴燈護摩火渡り神事」が執り行われます。昨年、実際にこの神事に参加し、その迫力と神聖な雰囲気に圧倒されました。今回は、その体験をレポート形式でお届けします。
福成寺は、標高500メートルの山上に位置し、広島新四国八十八か所霊場の第42番札所として知られています。境内には、樹齢数百年の夫婦杉や、国の重要文化財に指定された厨子と須弥壇があり、歴史と自然が調和した美しい寺院です。「お寺は山頂にありますが水源なのです。水源とは水神(龍神)のおられる聖域です」と福成寺の大田住職。
祭りの始まり—篁太鼓の奉納演奏
午前11時、境内に響き渡る篁太鼓の力強い音が祭りの幕開けを告げます。太鼓の演奏は、神事の場を清め、参加者の心を整える役割を果たしているように感じました。太鼓の振動が体に伝わり、これから始まる火渡りへの緊張感が高まります。
*篁太鼓は雨天中止です。夏に向けての開運招福、厄除け祈願の火渡り神事です。
柴燈護摩—炎の儀式
午後1時、いよいよ柴燈護摩の儀式が始まります。僧侶たちが護摩壇に火を灯し、祈りを捧げながら炎を大きくしていきます。護摩木が燃え上がる様子は圧巻で、炎の中に込められた祈りの力を感じました。
護摩の火が落ち着くと、いよいよ火渡りの時間です。参加者は裸足になり、僧侶の指導のもと、燃え尽きた護摩の上を歩きます。
最初の一歩を踏み出す瞬間は、恐怖と興奮が入り混じる感覚でした。しかし、歩みを進めるうちに、心が落ち着き、まるで炎が自分の中の迷いや不安を浄化してくれるような気がしました。
また、福成寺はしゃくなげの名所としても有名で、4月から5月にかけて約100種類、2400本のしゃくなげが咲き誇ります。火渡り神事の時期には、境内が色鮮やかな花々に包まれ、訪れる人々を魅了します。
参加方法とアクセス
火渡り神事は、一般の参拝者も参加可能で、事前申し込みは不要です。福成寺へのアクセスは、東広島呉自動車道の下三永福本ICから車で約10分。駐車場も完備されています。
この神事は、ただの儀式ではなく、心を清め、新たな一年の健康と幸福を願う貴重な体験です。興味がある方は、ぜひ福成寺を訪れてみてはいかがでしょうか。
詳細は福成寺公式サイトをご覧ください。公式Instagramでも情報発信されていますよ。
*記事の内容は取材時の情報です。最新情報と異なる場合がありますがご了承ください。お寺の方の許可を得て撮影掲載しています。
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